光のもとでⅡ
 この場に立ってようやく、ツカサたちに関わっていくということを理解した気がする。
 想像はしていたのだ。でも、やっぱり想像は想像でしかなく、現実を目の当たりにした気分。
「翠葉ちゃん、気にすることはない」
 それはお茶のことだろうか。それとも、周囲の目だろうか。
「うっかり忘れていた私が悪いんだ」
 静さんはにこりと笑い、近くにいる給仕の人を呼んだ。
「彼女のために作らせた桃のデザートがあるはずだ。それを持ってくるように」
「かしこまりました」
 静さんが何か口にするたびに周りがざわつく。
「静様自らご用意されたなんて――」
「あの子、いったい何者なの!?」
「どこの家の令嬢だ!?」
「会長の誕生パーティーに藤の精がいたという話を聞いたが、まさかあの子が……!?」
「あの娘、城井碧嬢の娘じゃないか? 彼女の若い頃によく似ている」
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