光のもとでⅡ
「体調はどう?」
 お母さんに顔を覗き込まれ、
「大丈夫。今、痛みはほとんど感じていないの」
「新しい薬を飲み始めたときはどうなっちゃうのかと思ったけど、良かったわね」
「うん」
 三月の第三週から新しい薬を飲み始めた。それは一週間毎に二錠ずつ増えていき、今は一日の上限とされる八錠を飲んでいる。
 最初の週は夕食後の薬に追加され、次は就寝前の薬に追加され、三週目はお昼の薬に追加された。
 正直、この三週間は副作用の眠気と闘う日々だった。
 主作用の痛みを抑える力が強ければ、副作用の症状も顕著。副作用は眠気とふらつき、口の渇き、便秘、吐き気。しかし、久住先生が便秘と吐き気に関しては症状が出る前からほかの薬で対処してくれていたため、それらを感じることはなかった。
 困ったのは主に眠気。朝は起きられないし、学校へ行っても眠いしふらつくしで本当につらかった。あまりにもふらつきがひどいため、四日間は休んでしまったほど。
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