光のもとでⅡ
「キス……キスマークつけられただけ……」
「キスって……今日、俺が初めてしたようなキスのこと?」
 それはつまり、深く口付けられたのか、ということだろう。
 コクリと頷き、
「でもっ、本当にそれだけっ」
「本当に? ……身体に触れられたことは?」
 身体……? ……抱っこされたり抱きしめられたことはあるけど、それ以外なんて――。
「あ――あの、……お仕置きって、今のツカサみたいにキスをたくさんされたことがあって、そのときのバイタルをみんなに知られるのが恥ずかしくて泣いちゃったことがあるの。そしたら、秋斗さんもベッドに横になって抱きしめてくれた。そのとき、頭や背中をずっとさすってくれてた。でも、本当にそれだけっ」
「なら、俺にもさせて」
「えっ?」
 ツカサは私の隣に横になると、私の首下に腕を通して強引に身体を引き寄せた。そして、右手で頭や背中を撫で始める。
 秋斗さんに撫でられているときはお母さんのお腹にいる赤ちゃんみたいな気持ちになったけれど、今はそんな感情からは程遠い。
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