全部、抱きしめて
「オレが聞く限り、潤はフリーだな。最近は合コンも飽きて全然行ってないみたいだし」

「そうなんですね」

「もしかして、潤に興味があるとか?」

「いいえそいうわけじゃないです。長谷部さんって、社内で人気があるんです。みんなあの愛嬌たっぷりの笑顔に騙されてるんですけどね」

「ふーん」

大瀬良さんはどうでもいいような、そんな返事の仕方だった。

「みんな知らないんですよ。下ネタが超好きとか酒癖悪いとか」

「潤と飲んだことあるのか?」

「ありますよ。歓迎会とか忘年会とか」

「酒癖悪い上司って大変じゃないか?」

「うーん。だからかな? 長谷部さんの自宅の近くの居酒屋さんで飲むんですよ」

「それって自宅まで送りやすいように?」

「多分」



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