陽だまりをくれたきみが好き。



みんなと同じように、友だちとお話して

みんなと同じように、恋人と手を繋いで


……私も、キラキラな笑顔で笑いたい。



「うん。じゃあ俺は川口のそばで、その手伝いをする」


「…っ……」


「約束。川口が笑えるように」



早瀬くんが私の頭に手を置いて、撫でてくれる。

それがすごく嬉しくて、安心して。


……心がすこし軽くなる。


すこしずつで、いいんだよね。


私も、変わる。

早瀬くんといろんな話をしよう。


狭く、暗かった世界が、一歩を踏み出せば明るくなるように。


立ち止まらない勇気が欲しい。


過去の私に「生きてて良かったよ」って、言ってあげたいような、そんな気分。


< 71 / 206 >

この作品をシェア

pagetop