元殺し屋と、殺し屋











あのチャラ男久保田総司も。

紅羽のことは、“良い友達”と思っている。

・・・女嫌いだけどな。





ま、結局。

俺の復讐は、最初から失敗だったんだ。

成功させるなんて、不可能だったんだ。




多分。

紅羽があの性格だったからこそ、計画は失敗したんだ。



良かったな紅羽。

お前には失うものなんて、なかったんだ。



お前が失ったのは、沖島有咲だけだ。

でもお前は死を乗り越え、新たな親友を見つけた。

沖島有咲は“良き思い出”として、紅羽の心ン中に、あるんだろうな。




「ククッ・・・ハハハ・・・・」



その点俺には何もなかったんだ。

組織での味方もいないし。

クラスでの味方もいない。




レンナを失った時から、

俺には何もなかったんだ。








< 266 / 285 >

この作品をシェア

pagetop