うっかり持ってきちゃいました 2
うっかり完結しちゃいました
 異世界から毎度どうも。皆さん超お久しぶりの桜井莉子です。

 え?久しぶりすぎてどんな話か忘れちゃったって?そしたら最初っから読み直してください、まだ25ページくらいだから!間に合う間に合う!
 うっかり召喚された美少女女子高生代表として、今日も元気に暮らしてますよ!

「何の代表だ、何の」

 フィル君たら最初っから疲れたテンションでのツッコミですね。どうしたのかな?

「うっかりボケ担当が増えるとか、もう俺だけじゃツッコミ追いつかない!要ツッコミ要員!急募!冷たい視線を送るだけでもいい、簡単なお仕事です!」

 あらあら、天を仰いで求人中ですけど、ねえ、気づいてる?

「……破綻したツッコミ担当って、ボケに一番近いところにいるよね」
「嘘だ……!?俺は、俺はまだやれるはずだ……!俺の常識人スキルはこんなもんじゃないはず……」

 あ、撃沈した。



 今日は兄がお世話になっている宰相さんのお家にお呼ばれして、フィル君と私でお邪魔することに。
 ちなみにお師匠様は逃げた。何でか知らないけど、めっちゃイイ笑顔で「私は所用があるから」って颯爽といなくなったんだよね。

「宰相さんとお師匠様って仲悪いの?」

 私が聞くと、フィル君は苦笑い。

「悪いってわけじゃないと思う。昔はお師匠様も宮廷魔導師をしてて、その時からの同僚だから。ただ辞めた後も何かと頼まれごとが多くて、逃げてるって感じだな」

 なるほど、さすが面倒臭がりのお師匠様。宮廷魔導師ってことはエリートだろうに、あっさり辞めてかつ望まれても復帰しないとは。

「じゃあどういう経緯でフィル君のお師匠様になったの?」

 私の質問に、フィル君はあっさりと口を開く。

「俺、もともと王宮でお師匠様の下で働いてたんだ。王宮魔法兵団の見習い。で、お師匠様が辞めるときにそのままついてって弟子入りした」

 なんと。フィル君もエリートでしたよ!この魔法大国では相当実力がないと、王宮で働くことはできないって聞いたことがあるからね、なぜかバイト先の店長に!

「で、お師匠様と愛を育んできたと……」
「違うだろ、それ!」
「え?師弟愛でしょ、ウンウンわかってるー」
「……棒読み!!!」
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