裏腹な彼との恋愛設計図
「何でわかったの!?」

「あ、当たり? カマかけただけだよ、紗羽の周りで知ってる男なんて他にいないから」


うわ、見事に引っ掛かってしまった……!

笑う翔吾くんと、恥ずかしさでうなだれる私を、朝海がキョトンとしながら交互に見る。


「うそ、翔吾の担当になったの? その先輩」

「うん……ていうか、担当になるのは彼しかいないから」


代われるものなら代わりたいけど、私にプランナーなんて務まるはずないし。

翔吾くんにバレちゃったから、なんかまた気苦労が増えそう……。


「ふ~ん、あの人のことをねぇ……。そりゃちょっと面白くなりそうだ」

「え?」

「あ、いや、何でもない」


含み笑いして煙草をくわえ、火をつける翔吾くん。

何か企んでるんじゃないでしょうね……余計なことしないでほしいんですけど。

訝しげな目で煙草をふかす姿が似合い過ぎる彼を見ていると、デザートのメニューを手に取りながら朝海が言う。


「でも紗羽、どうする? 今度の同窓会に、もし三好くんが来たら」

< 119 / 280 >

この作品をシェア

pagetop