裏腹な彼との恋愛設計図
「この“働く男子”の記事も面白いし。古賀ちゃん、カッコ良く撮れてるよ」

「本当ですか? やっぱりモデルがいいからなー」


社長の言葉に、作業着姿で腕を組み自慢げな顔をしてみせるのは、働く男子第一号、現場監督の古賀さん。

日に焼けた肌と口元のお髭がワイルドな体育会系イケメンで、ノリが良く話しやすい人だ。


「カメラの性能が良かったからじゃないですか?」

「おいコラ、矢城」

「あと撮った人が上手なんですよ。ね、紗羽さん?」


嫌味を言って、古賀さんに睨まれながらも撮影者の私にニコッと微笑む男子。

彼は、古賀さんと同じ建築士の矢城(ヤシロ)くんだ。

私より三歳下の好青年で、すでに私に懐いてくれている……なんだか弟みたいな可愛いコ。

この二人はいつもからかい合っているけれど、なんだかんだで仲が良い。


二人のやり取りに笑いつつ、社長が私にこんなことを言う。


「今度ぜひ色男の柊くんも載せてほしいなぁ。彼、なかなか写真撮らせてくれないもんでね」

「え!? あ、そ、そうですねぇ」

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