裏腹な彼との恋愛設計図
「こいつは飲むよー。昔はよく対抗して飲んで、いつも僕が酔い潰れてたな」

「あら、社長だって強いのにそれ以上なの?」

「いやー昔の話ですから! 今はもうだいぶ弱くなりましたよ」


向井さんも混ざって、和気あいあいと話す三人。

そっか、向井さんも飲むならもう少し買い足してきた方がいいかも……

そう考えて、私はピンと閃いた。

これは柊さんと二人になるチャンスじゃない!?


炭をうちわで扇いでいる彼の方をくるっと振り向き、勇気を出して口を開く。


「あの、ひいら──」

「じゃあ俺が買い出し行ってきますよ!」


タイミング同じくして私の声を掻き消したのは、私に向かってニコニコと微笑む矢城くんだ。……まさか。


「紗羽さんも一緒に来てくれませんか?」


やっぱりー!

彼も同じ考えだったか……私達って片想いしてる同士、思考が似てるのかも。


「う、うん、行こっか!」


断るわけにもいかず、笑顔で答えた。

そんな私に古賀さんが近付いてきて、何やらコソッと耳打ちしてくる。

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