さよならを乗り越えた幸せ


「久しぶりです。もう緒方になりました」
って照れくさくて敬語を使ってみる

「大人になったな。お前の子供?」

「そうです。美海っていいます」

「かわいーな。お前の目にそっくり」

「あたしに似てかわいんだよ〜」なんて言ってみる


「あの時、卒業式の前日、言ったこと覚えとる?」

「うん」

「あの時お前が好きやった。
それを伝えるつもりやったと」

「あ、そうなんや」

「お前が子供産んだことは噂でまわってきとったぞ」

「えー、びっくりさせようと思ったのに」

「充分びっくりしたよ。
綺麗になったお前と
可愛いお前の娘。」

「ありがとう」

「おう、幸せになれよ。」

先生は笑顔で手を振りあたしに背を向けた。


凌ちゃんとさよならをした時の背中に似ていて涙がでそうになった


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