宵闇に紛れた欲望



いつもの帰り道


宵闇が迫る裏通りを、とぼとぼと歩く。



ふと垣根越しに見えた裸体に俺の目は釘付けになった。


こ……これは夢なのだろうか…。


ゴクリと唾を飲み込み、素早く庭に忍び込む。


開け放たれた窓の奥、
艶やかな素肌を大胆に曝し無防備に横たわるしなやかなボディーライン。


眠っているのだろうか?


顔はよく見えないが、シャープな顎のラインが俺好みだ。


いけないと思いつつも俺は物音を立てない様に窓からそうっと中に入った。


鼓動が高鳴り息が荒くなる。


流し台の蔭に隠れ暫く様子を窺う。


窓から入る秋の風は少し冷たいのに何も身に纏おうとしない。


もしやこいつ

俺を誘っているのか…。


そんな自分に都合の良い解釈をしてまた一歩近付く俺は最低だ。


しかしもう

この欲望を抑えることなど出来ない。


最低だろうが何だろうが俺はこいつを今から……。



顔を近付け匂いを嗅ぐ。

なんていい匂いなんだ。



舌を出しそっと舐めてみる。

その瞬間俺のアリンコのヘソのゴマの欠片程の理性が吹っ飛んだ。




気がつくと俺の目の前には骨だけになったサンマが静かに横たわっていた。




∧…∧
='ω'=  ==3==3==3==3
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