音楽が聴こえる
「あ、ひどーい」

梨花は頬を膨らませ、怒ってますアピールをした。

「ライヴが終わったら、遊ぶ約束したでしょ?」

……ああ。

遊ぶったってオマエの場合、ベッドの上で寝転ぶ奴だろーが。

「……今からなら良いぜ」

梨花は俺に対して、悪戯に笑ってみせる。

「じゃあ、私の家に来る? 誰も居ないんだ」

「ああ。……いーよ」

「校門出たところの公園にいるね」

梨花は短めのスカートを翻し、自分の教室に戻っていった。


教室に戻ると俺の席の回りには、斗夢と山路と謙二が雁首を並べていた。

「……んだよ。うぜーな」

「その様子じゃあ交渉決裂したね」

謙二の呆れたような表情が、更に俺の苛立ちを煽る。

「うっせえ」

俺が机の横の薄っぺらい鞄を持つと、山路は茶化すように笑った。

「何、お前帰んのかよー」

「……気分悪りーから帰る」

別に梨花とヤるから帰るなんて、報告する義務もねえし。
< 29 / 195 >

この作品をシェア

pagetop