Flicken Geist
最後尾の歩兵戦闘車が追従してこない。

『どうした、何かあったのか?』

操縦席の無線から、仲間の通信が入る。

「いや、何でもない。屋根に何か落ちる音がしたんで、確認してただけだ。異状なかったのですぐに後を追う」

通信に応答する兵士。

無論嘘だ。

歩兵戦闘車に同乗したガイストが、兵士を脅して言わせただけだった。

「そのまま基地内部まで進め。抵抗しなければ命までは奪わない」

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