赤い流れ星3
それにしても、ショックだった。
晩生だと思ってたあいつに彼氏がいたなんて…しかも、彼氏はホスト…



「大河内さん…もしかして、ひかりはその純平って男に騙されてるんじゃないでしょうか?」

「それはないと思う。」

「私もです。」

「なぜです?でも、美幸は特に綺麗でもないし、話がうまいわけじゃない。
愛想も良くないし、正直言って女として魅力的な方ではないと思うんですが…」

妹のことをけなすのは心苦しいが、これは全部事実だ。



「和彦さん、付き合っとるとはいえ、今まではメールと電話をするだけの仲じゃったんじゃ。
いってみれば子供のような恋愛じゃ。
わしもそう詳しいわけではないが、純平という男はホストらしいホストではなく、どちらかというと、なぜこんな男がホストになったんじゃろうと思うような者なんじゃよ。
二人ともアニメが好きで、アニメの歌を一緒に歌って機嫌よくしておった。
騙すとか、そういう根の深いものではなかろう。
友達の延長のようなものじゃが、だからとゆうて、安心は出来ん。
だから、わしらが店に行く時には純平を呼ばずに、慎二を呼んでもらうようにしてたんじゃ。
それなのに、まだ純平と繋がっておったとは…」

「どうしましょう?」

「純平とのデートは日曜なんじゃな。
だったら、その日、ネイサンの歓迎パーティをうちで開くというのはどうじゃろうか?」

「それでもきっと美幸はそれを蹴ってそいつの所に行きますよ。」

「だったら、シュウや純平も呼ぶというのはどうじゃ?
二人が会うことには違いはないが、二人っきりで会うよりは良かろう?」

「そうですね!二人が親密に話せないように邪魔することは出来ますし。」

「よし、それじゃあ、日曜はそれに決定じゃ!
早速、シュウに連絡しよう!」

大河内さんは携帯を取り出し、早速電話をかけ始めた。
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