赤い流れ星3
「そんなことないよ…」

それは本心だった。
何も純平君が悪いなんて思ってなかった。
でも…なんだろう?
なにかがひっかかる。



「ねぇ、ひかりちゃん…僕、どうしたら良いんだろう?
どうやったら、シュウさんにお詫び出来るんだろう?」

「え?」

「だって、シュウさんには怪我をさせてしまったんだよ。
やっぱり、これって僕のせいだと思うんだ。
ゆみちゃんは僕のお客さんだし…」

「それをいうなら私のせいだよ。
だって、あの人は私を狙ったのに、それをシュウさんが助けてくれたんだもん。
私だって、どうやったらお詫びが出来るのかわからない。」

「ひかりちゃん、近いうちに会えないかな?
会って相談したいんだけど…」

「それは……」

言いかけて気が付いた。
そうだ…元はと言えば、私が純平君と会ってたのがいけないんだ。
純平君のことを好きな人は何人もいるのに、私が独占するような真似をしたから…



「それは出来ない…」

「どういうこと?」

「純平君…私達、しばらく会うのやめようよ。」

「ど、どうして!?」

「だって…こんな事件になったのは、私達が会ってたからなんだよ。
そのせいでシュウさんは怪我までした。
それなのに、会える?
だめだよ…そんなこと出来ないよ。」

「ひかりちゃん…」

「……良いじゃない。
電話だってメールだって出来るんだし…
ちょっと前に戻るような感じだよ。」

私はわざと明るい声を出してそう言った。



「……わかったよ。
そうしよう。」

絞り出すような純平君の声…



「でも、今まで通り、電話やメールはして良いんだよね?」

「もちろんだよ。」

口ではそう言ったけど…それも良いのかどうかよくわからなくなっていた。
ただ、とにかく、これ以上、純平君と仲良くするのはいけないって…そんな風に思えた。
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