赤い流れ星3
「シュウさん…お仕事はいつ頃から復帰されるんですか?」

「もちろん明日の晩からだ。」

「明日って…退院してすぐに働くんですか?」

「あぁ…何日も休んでたら、身体がすっかりなまってしまった。
そうでなくても、早く働きたくてうずうずしてたんだ。」

シュウさん、無理してる…
でも、働きたくてたまらなかったっていうのは本当のことかもしれない。
シュウさんの残された時間はあと少ししかないんだもの…
きっと、一日でも早く戻りたいって思ってたはずだ。
でも、あんなハードな仕事…大丈夫なのかな?



「あんまり無理しないで下さいよ。」

「もうすっかり大丈夫だ。
カズにもそう言っといてくれ。」

シュウさん、どこまで意地っ張りなんだろう…
やっぱり、シュウさんは最後まで私達には言わないつもりなのかもしれない。
話すのはきっとジョーさんだけ。
私達には何も言わずに平気な顔で過ごし続ける気なんだと思う。



「そうですか。
あの…私、またお店に遊びに行っても良いですか?」

「当たり前だろ。
いつでも来てくれ。」

「でも…あんなことがあったのに…」

「あれはお前のせいじゃない。
だから、あんなことは何も気にしなくて良いんだ。」

そう言ったシュウさんの顔は本当に優しかった。



「そういえば…あの人はどうなったんですか?」

「示談ですませようと思ってる。
被害届は出さないつもりだ。
あの子も悪意があってやったことではないし、傷もたいしたことなかったんだ。
だから、大事にはしたくない。」

「そうですか……」

「不服か?」

「いえ、そんな…」

不服なんてない。
あの人の気持ちもなんとなくわかるし、シュウさんがそれで良いのなら、私は何も言うことはなかった。
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