赤い流れ星3
side シュウ
(なんだろう?この胸のざわめきは…)



ひかりがさしていた指輪…
それを見ているとなんだか心が騒ぐ。
それに、大河内のじいさんや美咲さんもこれを見た時、涙ぐんでいた。



何なんだ?
この指輪に一体何があるっていうんだ!?



「……シュウさん?」

「え?あ…すまない。」

俺は、ひかりの手を離した。



どこにでもありそうな淡いピンクの指輪…
確か、パワーストーンの一種だとか言ってた。
まぁ、石はどれでもある種のエネルギーを持ってるとは聞くが…



「なんだよ、シュウ…
その指輪が気になるのか?」

「い、いや…可愛いなって思っただけだ。」

俺は、ジョーの言葉を適当にあしらった。



「ひかりちゃん…純平が来れなくて悪かったね。」

「い、いえ、そんなこと…」

ひかりはそう言ったっきり俯いてしまい、俺もなんだか気まずくてそっぽを向いた。



「……どうかしたの?」

「い、いえ……その……」

ひかりは歯切れの悪い言葉を口にして、さらに深く俯いた。
ジョーが、それを見て俺の方に視線を移した。
まるで、今の状況を説明しろとでも言いたげな顔で…



「……ひかりちゃんと純平とは…その…なんだ。」

「純平とどうしたって?」

はっきり言って良いものかどうかと、迷う俺の横からひかりが口を挟んだ。



「わ、私…純平君とはもう……」

「え?」

「だから……」

「あ……あぁ…そっか…
そういうこと…
でも、どうして?
やっぱりあの事件のせい?」

もうやめろと言いたかったが、ジョーはさらに質問を重ねた。



「私達…最初から友達みたいなものでしたから…」

ひかりは、まるで叱られた子供みたいにしょげた顔して俯いたまま、小さな声で囁いた。



「そっか…
ごめん、ごめん。くだらないこと聞いちゃって。」

「い、いえ、私が悪いんです…」

相変わらず暗い顔をしているひかりに、俺は何とも言えない気分になった。
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