赤い流れ星3




「それは良かった!」

KEN-Gさんは、にこやかな顔で何度も頷かれた。



あれから二日後、青木さんから連絡があって、また三人で会合を開くことになった。



「はい、先方が快く別荘を貸して下さり、さらに航空券もなんとか押さえられそうです。」

「それは良かった。
わしもシュウに連絡を取ったんじゃが、ゴールデンウィークは空けておくとのことじゃった。」

「そうですか。それは良かったです。」

お二人のご尽力により、旅行は無事に行けそうだ。
こんな切羽詰まった時期から急に沖縄に行きたいと思っても、なかなか難しいところだろうけど、さすがは人脈の広いお二人だ。



「それで、行き先はどこなんじゃな?」

「はい、実は、沖縄の田舎の方としか聞いてないんですが…
特に、観光名所のようなところはないけれど、自然に囲まれた場所だからゆっくり出来るとのことでした。」

「そうか、沖縄か。
別に観光したいわけでもないし、のんびり出来るなら良さそうじゃな。
気温もこちらよりずいぶん高いんじゃろうな。」

「そうでしょうね。
半袖を持って行った方が良いかもしれませんね。」

私の頭の中には、早くも沖縄の青い海やハイビスカスの赤い花が浮かんでいた。
< 493 / 761 >

この作品をシェア

pagetop