赤い流れ星3
side 美幸




(ど、どうして!?)



席はバラバラだって聞いてたけど、どうして、私の隣にシュウさんが!?



「……沖縄に行くのは初めてか?」

「え?あ、は、はい。初めてです。」

「そうか、確かに沖縄って感じじゃないもんな。」

そう言って、シュウさんは苦笑する。



どういう意味?
『沖縄って感じじゃない』って。
私には、さわやかな青い空や青い海は似合わないってこと!?
まぁ、確かに自分でもそうは思うけど、何もわざわざそんなこと言わなくても…
意地悪だな。



「それにしても、さすがに満員だな。
っていうか、この時期によくチケットが取れたことだな。」

「は、はい、そうですね。」

やっぱり二人っきりっていうのは緊張する。
ここにあと一人でも、誰かがいてくれたら良かったのに…
確か、沖縄には約二時間かかるらしい。
シュウさんと二時間も二人っきりって辛いな。
まぁ、この間のアニメと同じくらいって言えば同じくらいの時間だけど、今回はアニメに集中することも出来ないし。



「海と山…どっちが好きだ?」

「え?えーっと……」

そんな質問、急に言われても……
なんだか焦ってしまって、頭がパニックになる。
早く答えなきゃ…早く!
そう思えば思うほど、気持ちが焦って…



「ど、どっちも好きです。」

焦った挙句に、私の口から飛び出したのは、そんなつまらない答えだった。
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