赤い流れ星3

side 野々村美咲





(えっ!?)



青木さんからLINEに、胸が弾んだ。
タカミーさんの前で偽物の恋人同士だとボロが出ないように、普段から、仕事以外の他愛ないトークをしませんか?との申し出だった。
自分は、完璧主義だから、そういうことをやっておかないと気が済まない、とも書いてあった。



なんて、幸せなんだろう?
今まで、仕事のことでの連絡ばかりだったけど、仕事には関係ないやりとりが出来るなんて、考えただけでも楽しくてたまらない。



『それは良い考えですね。
ぜひ、そのようにしましょう。』

私はすぐに返信した。



青木さんについては、ブログを書く時にけっこうお聞きしたけれど、それでもそんなのは青木さんのごく一部に過ぎない。
これからはもっと青木さんのことを知られるのかと思ったら、本当に胸がわくわくした。



『ありがとう、よろしくお願いします。
じゃあ、早速…今日の晩御飯は何食べましたか?』



(あ……)



青木さんからの質問が届いて、なんだか緊張した。
今日の夕食は、相変わらずのお弁当なんだけど、そんなこと書いたら引かれちゃうかな?
でも…やっぱり嘘は書けない。



『今夜もお弁当です。
近くのお弁当屋さんのタケノコ弁当にしました。』
< 564 / 761 >

この作品をシェア

pagetop