赤い流れ星3

side 和彦

「……どう思う?」

「確かに、謎だな。」



告白を決めたというのに、野々村さんからLINEの返事が来なくなった。
返信が無いというか、既読にならない。
通話をしても出なかった。
美幸にも試させたが、同じだった。



「美幸が、もしかしたらブロックされてるんじゃないかって言うんだ。
でも、ブロックされるようなことは全くない。」

「そうだよな。そんな素振りはなかったよな。」

「だったら、なぜ?
実は、昨夜、野々村さんの家に行ったんだ。
だけど真っ暗で、誰もいないような感じだった。」

「家にもいない。
LINEや通話はブロックされている。
しかも、あんただけじゃなく、ひなりまで。
そいつは妙だな。」



シュウも頭をひねっていた。
最近は、事務所からのメールにも返信が無いらしい。



どういうことだ?
まるで意味がわからない。
野々村さんは今、どこにいるんだ?
どうして俺たちを避ける?
思い当たることがひとつもない。



「なぁ、どうすれば良い?
探偵でも雇うべきか?」

「それなら、うちに良い奴がいる。ホストになる前は、探偵をやってたってヤツがな。」

「じゃあ、その人に頼めるか?
報酬ならもちろん払う。」

「そんなことは気にするな。
全て、俺に任せておけよ。」



いつもにも増して、シュウが頼もしく見えた。
今、俺に出来ることはない。
シュウに任せて返事を待つことにした。
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