赤い流れ星3

side 和彦

「わぁ。」



夕飯後、宅配便が来た。
何かと思ったら、ベビーベッドだった。
シュウからのものだ。



「シュウのやつ…気が利くっていうか、なんていうか。」

「なんだか申し訳ないですね。
お高いでしょうに。」

「シュウも、子供のこと、喜んでくれてるんだろうな。」



早速、ベッドに二人を寝かせた。
ベッドはリビングの一角に置いた。
ここならいつでも二人を見られるからということらしい。



「俺の荷物も少しずつ持ってこないといけないな。」

「あ、青木さんは客間を使ってくださいね。」

「ありがとう。」

言った後でおかしいと思った。
俺と野々村さんはもう夫婦なのに。
野々村さんも同じことを思ったのか、おかしな顔をしていた。



「え、えっと、荷物はたくさんありますか?」

「いえ、そんなには。今日は着替えとパソコンを持ってきましたから、あとは細々したものだけですね。」

客間にはテレビもあるし、俺の部屋には元々そんなに荷物は無い。
持ってくるとしたら、オーディオ機器くらいのものか。
パソコンデスクやベッドは…



(ベッド…?)



野々村さんの部屋は二階だけど、これから先も部屋は別々にするつもりなんだろうか?
気にはなったが、すぐには聞けなかった。

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