Only

嬉しさよりも不安が大きかったあの日。

優奈はポジティブに考えな、って背中を押してくれて。

あたしはこうして、光と付き合えた。


不器用で、やっかいな人だけど、

本当は優しい、思いやりのある人。

そんな光の一面を知れたのは、優奈のおかげ。

だから、今度はあたしが、背中を押す番。


「ほらほら!何弱気になってんの??いつものポジティブ優奈ちゃんはどーしたー?」

顔を上げ、「どーしたんだろ」って顔であたしを見る優奈。

「大丈夫♪あたしも協力するし、なんだったらあたしの王子様にも協力してもらう??」

冗談混じりに言うと、優奈はプッと吹き出して

「そーだね、ポジティブにいかなきゃだよね♪」

って笑った。


頑張れ、優奈。

心からそう思った。


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