さくら町ゆめ通り商店街~小さなケーキ屋さん~
「キャラクター人形をつくる! 季節ごとに衣装を変えて、店頭に置くのよ」

「それって、どこかの店でやってない?」


「応援歌でしょう! 果林堂の歌を作って店内に流す」

「おもしろいけど、誰が作るの? 効果はあるかな?」



「うーん。ともかくは、よく考えてみよう。女子高校生の知恵とパワーはたいしたものだから」

「よーし、ビンボー脱出大作戦!開始」

笑顔で片手を突き上げた。

「うん、そうやって笑っていられる限り、絶対、道は開けるよ」

潤一さんの笑顔は、どんなときもさわやかだった。

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