彼とバスケと私

3年生の引退









大会の次の日に病院に行った翔樹は、全治3週間と言われて


「3週間もバスケ出来ないとか……最悪……」




ってちょっと拗ねてた。




少し頬を膨らませて言う姿が可愛くて、思わず頬をつつく。




でも、その手はパシッと掴まれて…。





「バスケ出来なくても、部活には毎日でる。
治ったら、今までよりも努力する。
絶対手は抜かない」




そう言った目は、とても真剣だった。




「美由があの話してくれてなかったら、多分まだ落ち込んでたと思う。
それに、部活に出なかったかもしれない。

でも、美由の話聞いたらさ…、こんなちっぽけな事でそんなんなってたらダメだなって思って…。
がんばり続けるって決めたんだ」




私の手をつかんでいない方の手で、私の頭をクシャっと撫でる。




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