あの日見た 夕日



昼過ぎ お婆ちゃんが来た



そして 遺体をみて 頬を殴った



ゴロンと首が傾いた



警察もこれをみて驚いた




『っお母さん⁉︎』




『フン。女たらし。殺されて当然や』




お婆ちゃんは 父が嫌い。



だから勿論 あたしの事も嫌いだ




『可哀想な子やねえ

お母さん 殺した人が殺されたよ

あんさんのお母さん 弱い人や

思ったら あんさんのお父さんまで

弱い人やってんねぇ。

あんさんも血繋がってるから

死ぬんちゃいまんの?

あんさん 可哀想ねぇ

この男は 何人も子供おるんよ

ただ1番最初に産まれたんが

あんさんやったから

うちの 家系入れたけどな?

これから どうする気や?

継ぐんか?うちを。

継げるんか?継ぐ気 あるんか?

なんか言いいな!』




お婆ちゃんは 机を叩いた。



ちょっとお金持ちな 家系に産まれた



あたしは損したのかな…




「継がないなら あたしは

どうなりますか」




『せやな…飢え死にやろ』




「継いだらどうなりますか」




『どうなる どうならん の

問題とちゃう!

継ぐ気がある ないの話やんか!

話のわからん子供や…』




「お婆ちゃん あたし… 」




そう言った瞬間…



パチン!という音が響いた



クラッシュみたいな



なんだか パチパチした…




『あんさんのお婆ちゃんに

なった覚えはあらしまへん』




あぁ、殴られたのか。




『 や、やめてください。暴力は…』




警察が止めにはいる



でもお婆ちゃんは




『あんたら 公務員に 関係ないやろ

それに この男の子供やろ

手だしたかて えぇんやないんか』





『で、ですが…』




『なんや急に 正義ぶりよってからに』




「長谷川さん… あたし… 」




『あんさんにはドが付くほどの

田舎町に行ってもらうさかいな。』





「へ… 」





『なんや その おかしな顔

それとも 飢えて死にたいんか?

それか あんさんの両親みたいに

男たぶらかして 金貰うんか?』





「そんなこと しません」




『ふぅ〜ん。そないですか。

あんさんがこれから行くとこは

あんさんのお父さんの昔通ってた

学校なんよ。』




「 … 」




『長谷川の顔に泥を塗るような真似

しやんとってや。』




「はい… 」




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