すれ違う恋の行方
すれ違う恋の行方
7章 温かい気持ち



テストが終わった学校は、授業もほとんどなくて、あっという間に夏休みを迎えた。


あの日から春樹は、ほとんど北条さんと一緒にいることが多くなって、あたしと一緒にいることは少なくなっていた。


学校中もみんな噂してる。


お似合いの二人だって…。


学校で騒がれている、まさに美男美女。


ほとんどの人が、二人の付き合いに納得していて
まさに校内一の公認カップルだった。


あたしはそんな噂が耳に入るたびに、ツキンツキンと心が痛み
まるでそれから守るかのように、秀はあたしの元に来てくれていた。


甘えてるって分かってる。


それでも今のあたしにとって、秀はかけがえのない人だった。
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