裏ヤン先生に愛されます


俺は久しぶりの彼女に会えた気がした。

そして泣きそうになるのを堪えた。

「じゃあな」

電話を切って、俺は明日の支度をした。

(…何も変わってなかったな)

まさかあいらが、彼女に会いに行っていたなんて。

俺は全く知らなかった。

そして、学校へ行くと、中々校長と話をつけれず放課後になった。

俺はあいらが、待っていないか心配をしながら。

ちゃんと校長に伝えた。

自分は秋に学校教師を辞めると。

俺は、学校を辞めたら、ちゃんと彼女のために正社員を探す。

そう決めていた。

そして、その日の夜。あいらともめた。

アイツが何かで怒っていたらしいが、俺の不良を続けているのを気にしていた。

家を出て行って、15分後。

奏平から連絡があった。

『せ、センセー!あいちゃんが…、攫われたんや!』

焦る声と、いやな予感が同時に俺を襲った。

また誰かを失うのは、もう嫌だ。

俺は無我夢中で、奏平の元へと走った。

< 192 / 212 >

この作品をシェア

pagetop