裏ヤン先生に愛されます


この場所と居心地をくれたのが、麻綾だった。

だけど俺等もただ、幸せな日々が続くものじゃない。

俺等が別れることなく、中学を卒業した。

それで同じ高校に行った。

また他愛の無い日々が続くだけだった。

「ねぇ…、うち高校卒業したら何になろう?」

「俺の嫁になればいーじゃん」

「確かに…、それプロポーズ?」

「さぁな」

「わぁ、冷たい。だけど顔は正直よ?」

「…バーカ」

手繰り寄せるように抱きしめると、やっぱりこの安心感は何とも言えないくらいいいものだ。

「高校を卒業して、大学に俺がちゃんと通ったら。

麻綾と結婚してやるよ」

「嬉しいわ。うちも夢を見つけなきゃね」

また零れたその笑みが、永遠に見えるものだと信じていた。

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