愛してるの育て方
「お前ら付き合わねえの?」

「まだいいや。ミヤちゃんが待ってって言ったから」

「…ふーん。お前、お預けできるようになったんだな。感心感心」

「愛の力だよねぇ」

「できれば抱き着いてくるのもやめていただきたいんですが」

突然割り込んできた可愛らしい声。
俺は目を輝かせながらその子を抱き締めた。

「ミヤちゃん! お掃除終わったんだね!」

「はい。
あと、言ったそばから抱き着いてこないでください」

「本物は違うね! 柔らかいし温かいしいい匂い!」

「本物?」

しまった。
ミヤちゃんに撮影したことは当然伝えてない。
ばれたら怒られる。

……なんとかごまかさないと。

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