愛してるの育て方

「最近どうしたの? 麻木さんのことばっかじゃない」
「もっと彼女に構ってあげれば?」

休み時間。校舎裏に呼び出され、鈴木と鈴木の友人達に囲まれる。ベタだ。
鈴木は眉を下げていて、悲しんでますって表情。

「だって俺、鈴木よりも麻木さんといたいんだもん」

「ひどい! 私、彼女なのに!」

鈴木は涙を流した。
俺のことを何とも思ってないと知った今、白々しすぎてむしろ笑える。

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