不器用な彼の愛し方《番外編完結》

ーーーーーーーーーーーーーー



「おはよー......って、え!?
美優花そのほっぺたと足と腕!どうしたの!?」



話をして以来すっかり本音で話せるようになった百合が、私を見て驚いたように叫んだ。



「あー、昨日派手に転んじゃって。
そしたらこの様だよ....ははっ」



一瞬、本当の事を言ってしまおうか。

そんな事を思った。



でもこれは私の家の事。

話したら百合に余計な心配をかけるから、と思いとどまった。






「そうなの?何か手伝えることあったら何でも言ってよ?」



「....うん。ありがとね」




百合の優しさが胸にしみて、少しだけ泣きそうになった。

そしてあっという間に4時間目までの授業が終わり、昼休みになった。



手を洗いに行こうと水道に向かった。


その時、廊下の時向こう側から斗真が歩いてきた。



斗真は授業中寝てばっかだから、今日は今初めて斗真の顔をしっかり見た。



斗真はポケットに手を入れながら、無表情で歩いてくる。

そして、そんな斗真を見つめるいくつもの熱い視線。




....斗真はその視線に気づいてるのかな?



そんなことを思いながら、一度逸らした視線をまた斗真に戻した。


その瞬間、斗真と目があった。




そして、私の横を通り過ぎる時に私の耳元で
斗真は言った。


「五分後、屋上」
< 212 / 400 >

この作品をシェア

pagetop