我妻教育2
「そんな…。とても頼めません。家は、松葉グループとは、特別親しいわけではないんです」


個人的に仕事を依頼できるような関係にない。

ここ何年も関わりがなかったんだよ?


おじいちゃんと啓志郎くんは、メル友だったみたいだけど、そのおじいちゃんはもういないし。


たまたま法事の関係で再会したけど、啓志郎くんもまたすぐニューヨークに戻る。

戻ったら、またこれまで通り。


そもそも仕事の斡旋だなんて、啓志郎くんを利用するようなことしたくない。


でもマダムは引き下がらない。

「個人的な連絡先は知ってるんでしょう?」


「そ、それは…」
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