ラブ・カクテル
__シャカシャカッ__


文也は何を思ったのか、急にシェーカーを振り出す。


あたしは、視線だけを文也に向ける。


「作れない、、、なら、俺が理沙の代わりに作るまで」


そう言って、グラスに注ぐ。


青とも紫とも表し難くて、、、


その曖昧なバランスが、調度良くも感じさせる。


目の前にある、グラスを見つめる。


こんなに近くにあるのに、凄く遠く感じられるのはどうしてなんだろう。


「理沙」


文也があたしの手を握る。


「理沙が抱えてるもんとか良くわかんねぇけど、一緒に背負ってやる。だから、、、」

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