ひまわり
第三章 新学期と出会い
遊園地から帰宅後、私はすぐに病院へと連れていかれた。
私が頭痛を起こすと、両親はとても心配する。

精密検査をいくつかしたが、私の脳に異常は見られなかった。

記憶を失ってから、定期的に通っている病院。
担当の先生とは長い付き合いである。
優しい女の先生。
年齢は・・・50歳くらいだったかな?

今まで何度も検査を受けているけど、異常が見つかったことは一度もない。
だから今回の頭痛も様子を見ていきましょうって感じになった。

・・・それなのに


「ねぇ~!明日、愛実と出掛けてもいいでしょ~!!」

私の言葉を聞いて、お母さんは深いため息をついて答えた。

「何度も言ってるけど、春休み中は安静にしていなさい。また何かあったらどうするの?」

何度も繰り返しているやり取り。
私は外出禁止にされてしまっているのだ。

「大丈夫だってば!私は元気だよ!?」

そう!
こないだの頭痛があってからは何も体におかしなところはない。
外出できないのは納得がいかない!

「だからって、また急に頭痛が起きるかもしれないでしょ。明後日から学校も始まるんだし、そこで会えるじゃない。」

「そうだけど…。」

「一日くらい我慢しなさい。もうお母さん寝るから、部屋に戻りなさい。」

またお母さんに言いくるめられ、渋々部屋に戻った。

机に置きっぱなしだったスマホを持ち、愛実へと電話を掛ける。
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