ひまわり
第四章 先生と同級生
一週間後
今日はクラスの親睦会も含めた学年遠足の日です。

いつも登校するのと同じ時間に学校に集合。
ただいつもと違うのは【私服】で良いってこと。
教室には行かず、校庭に集合し、点呼を取って大型バスで出発をする。

「楽しみだね♪早くバーベキューしたい!」

バスで隣の席の愛実に話しかける。
遠足の行き先は千葉県にある自然公園。
アスレチックがあったり、ミニ動物園があるところ。
バーベキュー広場もあって、お昼ご飯は班ごとにバーベキューをすることになっている。

「ねぇ~♪たくさん食べたいね♪」

ウキウキしながら愛実と会話をしてバスに揺られた。

「おーちゃん!お菓子いる?」

「いいの?ありがとうー。」

不意に聞こえてきた会話。
前の方の席を見ると、学級委員の早川さんが大野先生にお菓子をあげていた。
楽しそうなやり取りを見て、胸がチクリと痛む。

「前の方の席を選べば良かったね。」

「うん…。いいなぁ。先生の隣…。」

「結麻もお菓子あげに行ってくれば?」

なんて愛実に言われるけど、首を横に振る。
大野先生を前にすると緊張してしまい、うまく話せないのが理由。
私が躊躇っている間、男女関係なく、先生と席が近い人は話続けていた。

それを羨ましく見ることしか出来ない私。
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