*続*先生、甘い診察してください






「僕が見逃した、とでも思った~?」

「はい。見えにくい箇所ですから…つい」

「そんなヘマしないもん。ちゃーんと隅々まで見たからね」



隅々まで……。


妙に恥ずかしくて、くすぐったく感じた。






「とにかく早く治そうね。進んでしまわないうちに」


ベットから起き上がって、智也さんは私の腕を掴んだ。





「今から、ですか?」

「うん。そのつもり」

「でも…」

「特別診療だよ。あやちゃんのためだもん」

「ですけどっ……」

「嫌なのはわかるけど、早い方がいいからねぇ」



治療が嫌だって、バレてる……。





「やっぱ痛いんですか?」

「うーん。虫歯の進行具合にもよるかなぁ」

「痛いのはもう嫌です……」




そんな会話を交わしながら、手を繋いで夜道を歩いた。




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