*続*先生、甘い診察してください
番外編05
優しく、甘く
他愛のない話を少しして、また治療が再開された。
まだ半分以上残ってるらしい。
麻酔が使えない分、削る時間が長いと不安でたまらない。
痛くない痛くない、と必死に言い聞かせながら早く終わるのを待った。
「どうー?痛みはないかなぁ?」
なかなか終わらない。
不安は膨らむ一方。
そして微かに、沁みるような独特の痛みを感じ始めた。
少しくらいなら…痛いのも、我慢できる…。
何て思ってたけど、痛みは強くなっていき、終わる気配もない。
不安に支配されて、嫌だ嫌だという気持ちが湧き上がってきた。