湖都子のポエム2

本当の俺…


どーせ…無理だよ
諦めていた

でも、信じていた
ホントの俺に気づいてくれる子を

誰にも…
ずっと気づかれなかったから
嬉しかった

自然と笑顔がこぼれる
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友達と出かけた帰り道
駅で友達と別れ

前からめちゃくちゃかわいい子が歩いてきた
俺に気づいて…こっちにくる
…いやいや…こんな子知らない…

満面の笑顔で…
「久しぶり…輝くん」
あぁ…またか…
輝は…双子の兄だ…
輝のフリしてやるか…
と思ってたら…

その子が…ハッとして顔が赤くなっていく
「ごめんなさい。人違いでした…似てたから間違えてしまいました」
「えっ…」
「全然違うのに…ごめんなさい。」
そのまま歩いていってしまった
歩いて行く子をボーゼンと見送った

家に帰ってからも、ずっと頭から離れなかった
こんなこと初めてだった
俺達を見分けられるなんて

子供の頃から…誰にも分からなかった
付き合った子でさえ…入れ代わったら気づかなかった
長い間付き合ったのに…気づかなかった
絶対大丈夫…信じてた
こっぱみじんに…崩れ去った

それから…
俺も輝も…色んな女と付き合った
でも、わかってくれる子なんて…1人もいなかったんだ…
外面しか見てはいなかったんだ
内面を見ていなかったんだ
誰にも気づかれるわけなかったんだ

誰も本当の俺を見てくれないんだ…
諦めていた
輝の知り合いだけど、分かってくれる子がいた
深く負った心の傷が癒されていく

もう一度会いたい…
そして、もう一度…試してみたかった
龍は…
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