あたしはお姉ちゃん、彼は弟。
「夏依!」


あたしが公園を出てすぐ、シロに呼び止められた。


…ん?


「何?」


あたしは後ろを振り向いて聞いた。


「俺の気持ち…忘れて!な?」


シロの気持ちを…忘れる?


それがシロの望み…?


あたしはシロにニコッと笑って、また歩き出した。


シロがなんでそう言うのかわからなかった。


シロには悪いけど…忘れないよ?


本当にうれしいことだったもん。


大事に大事にしまっておくよ…


あたしの心の中にね…!


もちろんシロには内緒で。


そんなことを思っているうちに、家に着いた。


「ただいま~。」


「おかえり夏依♪」


そう言ってあたしを迎えてくれたのは颯真。


「ただいま♪」


あたしはなんか新婚っぽいなぁとか変なことを思いつつ、自分の部屋に入った。


颯真はあたしについてきた。


「夏依?城山…どうだった?」


恐る恐る聞いてるのがわかる。


颯真、気になってたんだね。


「かわいいなぁ…颯真は…!」


あたしがそう言うと、少し赤くなる颯真の頬。


やっぱり…かわいいなぁ!


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