姫は冷血王子の所有物


「何やってんの?」










それはもうすごい形相で、私の隣にいる人を睨みつける部長。










いつもの鬼の形相がもっと怖い顔になっている。










「ひっ!?」










そんな顔に見られた人は溜まったんもんじゃない。










あんなにしつこかった隣も、今は背中を丸めて縮こまっている。










「おい、お前、その手放せよ。」










低くそう言い放った部長。










ドスの効いた声で、相手を威嚇する。


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