食卓
午後六時。


イライラしながら

家に帰ると、

ママが台所に立っていた。



「おかえり。

今日ね、もう疲れちゃったから

スーパーのお寿司にしちゃった。

あれ?お姉ちゃんと一緒に

出掛けてたんじゃないの?」




お姉ちゃんは、確かに生きてる。

でも、言い方は悪いが

ママはお姉ちゃんが死んでいると

信じなければならない人間だ。



それなのに

とぼけたように

お姉ちゃんお姉ちゃん…





ママが壊れてなければ

私だってこんな…







「ねぇ、聞いてる?」



テーブルに、

寿司のパックが





四つ





並んでいるのが目に入った。




腹の底で

何かがぐっと動く。
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