赤い扉(ホラー)
いくら考えても、わからない。


自分自身もあの女の子に面識があるワケでもないし、小さな女の子の知り合いや記憶もない。


だとすると記憶の混乱でもないし……。


ならば、本当に幽霊?


「まさかなぁ」


そんなこと、あるハズがない。


今まで何でも勉強をして、学んだ事ですべて解決してきたのだ。


教科書や参考書に載っていること以外で何かが起こるワケがないと思っていた。


しばらく考えていた安田だが、急に睡魔に襲われ、瞼が重くなってきた。


ウツラウツラする暇もなく、座った状態で深い眠りへと引きずり込まれていく。


静まり返る図書館で、チカチカと、今にも消えてしまいそうな灯りが点滅する。
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