カモフラージュ~幼なじみ上司の不測の恋情~
「同窓会をきっかけに恋が始まるケース…多いらしいよ」


「・・・そうなんですか・・・」


私は沢木部長の言葉に相槌を打つ。


「その同窓会には莉那の元カレとか来るの?」


「元カレなんて居ませんよ」


「初恋の人は?」


普段は私の過去に何の興味も示さない沢木部長。あれこれと詮索する部長の態度に少しだけ胸が嬉しく弾んだ。



「初恋の人は居ますけど…」


「そうなのか・・・」



「話ってそれだけですか?」



「初恋の人と付き合うコトになっても…莉那にとって、俺が一番なら…いいよ」



「…話が無いんでしたら、これで失礼します」


「今度の新商品の販促企画…早急に仕上げてくれ」


「承知しました」

< 11 / 335 >

この作品をシェア

pagetop