教えてくれたのは、君でした。



「玲くんはずるい…」


「ん?なんのこと?」


「わかってるくせに」



ちょっと悔しくて

ふてくされた素振りを見せると



「ごめん、可愛くてつい」



そう言って優しく笑う玲くん



「あのさ、もう一回聞くけど」


「?」



「俺の彼女になって、愛美ちゃん

つーか、拒否権なんてないけど」



優しくて、笑った顔は誰よりも眩しくて

気がつくと私は

玲くんの事ばっか考えてて


いつのまにか

玲くんに惹かれてて……


私、自分が思ってる以上に

玲くんのことが



────好き



「よっ、宜しくお願いします…」


「ははっ、よろしくね?愛美ちゃん

つーかやっべ、なんかすげー嬉しい」




佐倉愛美、17歳

今日、人生で初めての


────彼氏ができました


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