只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!



「ありがとなぁー!」



人懐っこい笑顔を向けられて私はペコリと軽くお辞儀をした。


プリントを一枚ずつ重ねてホッチキスで止めていくっていう単純な作業だったんだけど…


何せ量が多くて時間が掛かった。



ふぅ…と、扉を閉めてつい吐息が洩れた。



そろそろ教室に人が集まってきてる頃かな?


そう思いながら二階の渡り廊下を歩く。



佐渡先生…


授業以外で特に接点もなかったけど、面白い先生だったなぁ。


きっとトーク力があるんだろうね?
ただの世間話なのに話に引き込まれちゃったよ…





「美桜さん」



後ろからふと声を掛けられる。


振り返ると会長がいつも通りの笑顔で佇んでいた。



「おはよう」


「おはようございます」


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