蒼の歩み
「ま、俺もそんな人生経験豊富なわけじゃねェんで、わかる範囲言える範囲でよけりゃどーぞ。即返事はできねェかもだが」






――そんな優しい言葉をかけられてしまったら。……お言葉に甘えまくってしまいますよ、私。




秋塚さんは、どんな気持ちで私の話を聞いてくれていたのかな。私の相談を聞いて、何を思ったのかな。そんなことを悩んでいるのか、とかウジウジしてるやつ、だとか。そういう風に思われていなかったらいいなと願う私は、自分から話を聞かせておいたくせに何てわがままなのだろう。




秋塚さんがどう思ったかだなんて永久に知ることはないが。





私は。……私にとっては。




秋塚さんのことをもっと好きになった、良い日となった。
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