KISS
「おばあちゃん…」
レンは笑っていた。
嬉しそうに。
こっちまで嬉しくなる。
「…とりあえず家にあがりなさい…」
そう言って居間へ案内された。
「レンくん。そちらの娘は?」
「…俺の…彼女…」
「…ヒナです。」
自己紹介すると、おばあちゃんはにこっと笑い、
「そうか…レンくんもそうゆう年だな。」
と言ってあたしのほうをみた。
「しかしまあ…えらいベッピンさんだなあ…」
そのとき、笑いかたがレンに似てるなあと思った。
多分飾りの無い笑顔がそう思わせたに違いない。