KISS
ヒロが好き。嫌いなんかじゃない。
もしヒロが居なかったら、今頃他の男に抱かれてたかもしれない。
レンと一緒に居ないかもしれない―――・・・
そんなの、変だよ・・・・・・
あたしの日常には常にレンが居る。
それが気づけば当たり前になっていた・・・
「ヒロの・・・事は好きだけど・・・」
あたしはレンの手を強く握る。
「傍に居て・・・―――」
「・・・ヒナ先輩・・・・・・」
「っ・・・でも・・・勘違いしないでよね?ヒロにバラらされたら困るし・・・。それに・・・」
「それに・・・?」
「助けて・・・くれるんでしょう?」
レンの目を見る。
「・・・当たり前じゃん。・・・その為に俺はヒナ先輩の傍に居るの!!」
レンはにこっと笑う。
なんて綺麗な顔して笑うんだろう・・・―――